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「ウチの仔」 第一章 第三話 です。

さて、三話です。
少し、地の文を減らして、むしろ会話万歳にしてみました。
理由ですか?
気分です。

では、次回もウチの仔をよろしくお願いします。



―――――― 「ウチの仔」 ――――――

――― 第一章 第三話 ――― 「躾」 ―――




春になり、新学期も始まる。
桜も蕾、梅すら咲いていない校門をくぐる。
三年になった自覚はまるでなく、ただユウの事だけが気に掛かる。

歩いて10分程の高校に通う私には、登校するまでの時間にゆとりがある。
ユウがウチに来るまでは、遅刻ギリギリまで寝ていたものだが、
今や、朝の散歩が楽しみな私は、寝ている時間すら惜しい。
もっと、ユウとの時間が欲しくて堪らない。

「はよ」
「おーす」
「早いね、瑞樹」
「よう、瑞樹」
「上山~この前貸したエ―――」

玄関から教室、教室から座席まで朝の挨拶を交わし歩く。
上履きを履き替えた後に、飲み物を購入することも忘れない。
最近のお気に入りは、スカッシュレモン。
文字通りスカッとする。

「―――おい、上山!無視すんな」

鞄を置き、席に腰を下ろす。
進級時に割り振られた座席は窓際、最後尾。
最高です。

「だから!無視すんな!」

買ってきたスカッとするレモンちゃんを開け、一口飲み込む。
炭酸とレモンの風味が喉の奥で弾けている。

「かぁぁ~」
「かぁぁ~じゃねーよ、おい」

窓の外を見れば、いまだ登校中の生徒が見える。
今年の新入生は可愛い子が多いといい。
索敵モードを全開に目を細めながら下を見つめる。

「おいおいおーい、このエロ大王!返せコラ!こっち向け!!」

中々、可愛い子は見つからない、そして朝の教室の雑音が少し煩わしい。
そういえば、ユウという可愛い仔がウチにいたなと、そんなことを思いつつ、
スカッシュレモンを口に含む。

――その時

不意に肩を掴まれ、強引に頭を教室内に向けさせられる。
あっと声を上げることもなく、ガッチリと頭に固定した手の平から、
強烈な力で締め上げられる。
目の前は相手の手の平しか見えず、こめかみの辺りが悲鳴をあげる。

「いて、いたたたたっ」
「ようやく、気がつきましたか上山君♪」
「いや、ごめん、悪かった!じょーだ―ん・・・がっ」
「聞こえねーーーよ!」
「痛っ、ごめ、いてーって!」


そんな、朝の風景。


午前中の授業も終わり、待っていた昼食の時間。
私の席を中心に数人の友人が席を囲んでいる。
ガヤガヤと騒がしい昼の教室にあって、
ここだけは、今、非常に静かな昼食を取っていた。

「・・・・・・・・・」
「あ~そのサ」

「・・・・・・・・・おい、なんで俺達まで黙ってんだよ」
「・・・・・・・・・仕方ねーって上山が悪りぃ」

「・・・・・・・・・」
「なんと言いますか」

「・・・・・・・・・あたし達も居ずらいんだけど」
「・・・・・・・・・そうそう」

「・・・・・・・・・」
「ごめん、悪かった」

「・・・・・・・・・」
「この通り、悪い」

「・・・・・・・・・」
「いや、ホントに思ってるって!」

「・・・・・・・・・いや、お前が貸したアレのせいじゃねーのかよ」
「・・・・・・・・・・・・知らん」
「・・・・・・・・・ちょっと孝治、あんたまた?」
「・・・・・・・・・馬鹿孝治、最低、変態、死ね」

「・・・・・・・・・もう、見ない?」
「見ない!見ません、あれはね、孝治が無理やりな――」
「上山が俺んち来て、持って帰った」
「―――っいや!ちがっ」
「・・・・・・・・・そう」

「・・・・・・・・・どう思う?メグよー、俺としちゃ瑞樹持ち帰り説だけど」
「そりゃ、瑞樹でしょ、いつものことじゃない、ねー亜季?」
「そう思うよ、大体、瑞樹と孝治は変態過ぎ・・・死ね」
「変態って言いすぎだろ?木内。死ねもな、エロ本やビデオぐらい見るだろ・・・普通」
「けど、変態に変わりないよ、私にすればだけどね」
「まー亜季は潔癖だかんねー」
「そんなのと違う」
「違わないって、秀司も見るの?」
「ん?見るぞ、毎日じゃないけどな」
「・・・・・・・・・単純秀司、最悪、変態、死ね」

「孝治!お前のせいだろが!!」
「上山君、君ね、見苦しいよ・・・はぁ」
「なっ何、溜息付いてんだこの野郎!!」
「・・・・・・・・・」
「えっいや、理恵、待って、待てちょっと待て」


――の鑑賞がばれて、静かだが、苦しい昼食だった。


「はぁ?犬?」
「そう、犬飼ったんだ、俺」
「上山、それ美味い?」
「黙れクソ孝治、殺すぞボケ」
「秀司んとこさ、確か居たろ?」
「おお、居るぞ、そうか~見に行っていいか?」
「おう、来てくれ、可愛いぞ~」
「なぁ、上山~、それ美味い?」
「お前、マジ黙れ、死ねカスが」
「ねぇねぇ、なんていうのその犬?」
「名前か?」
「あったり前ジャン」
「・・・ユウ」
「・・・・・・リエじゃないんだね」
「木内、お前も少し黙っててくれ・・・頼むから」
「ねね、ユウだっけ?何犬なわけ?」
「柴犬だよ、えーと、小柴とか言ってた」
「小柴ね~ということは、小さいんでしょ?」
「ああ、なんかな普通の柴より小さいんだってさ」
「豆柴とも言うらしいぞ」
「単純秀司にしては、知性ある台詞よね」
「うるせぇ!」
「なぁ、なぁ上山――」
「お前は!しゃべんな!っつったろうがぁ!!」

「瑞樹」

「おっオウ、何?」

「・・・・・・私も見に行っていい?」
「――あっああ、えっと、もちろん」

「まぁ、いつも通りか?」
「そうね~いつも通りね」
「俺のお陰か・・・さすが俺」
「死ね、消えろ、馬鹿孝治」


そんな、一日。





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