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ちょっと書いてみた


皆さん、こんばんは。
ちょっと書いてみたので、出してみます。

前にNoNai Wizってのを書きましたが、まーまたのNoNaiです^^;
モンスターハンターを題材に、なんだか書いてみました。

出来栄えは……まぁ、ご覧になった皆様にお任せです。
私としては、おーし、とか、よーし、とか、自画自賛中な困ったチャン状態です。

まま、そんな訳で追記へドゾドゾ。




――― 「NoNai MH2」 ―――





【いつも】



褐色の肌に、短くも適当に揃えた髪、少しこけた頬と適度に肉のついた体。
歩く速度は一定でありながら、その一定の速度が速い。
ガロと呼ばれる村へ帰り、そう、狩りからの帰り道。
何時もより報酬の多い今回は、彼の足取りを軽くしていた。

村の受付で報酬を貰い、普段きつめの顔を綻ばせる。
受付の子が困った表情になると同時に背を向け、仲間の待つ家へと歩き出す。

ガロは発展途上の村だ。
目立った特産品もなく、ふらりとこの場所にたどり着いた元村長が作った。
最初は誰も居い、まだ、自分すらこの村に居ない。
ハンター募集の紙を、ウェキトの町で引っぺがしてこの村へと来た。

もう10年も経つ。
随分と昔のようにも感じ、ついこの間のように思い出せる。
村の中央に差し掛かり、馴染の調合屋のじいさんに片手を挙げて応える。

大きくなったものだとの感慨は、常に狩りの後からやってくる。

村の中央から少し外れ、大陸を分断するほどのレテス川を眺めれる場所にウチがある。
ついこの間、賞金の掛かった飛龍の討伐依頼をこなし、ようやく資金にメドがついた。
中型だった我が家は、今では一人では大きすぎる程の家となっている。

こうして近づいていくだけで、日は落ち、辺りはかがり火で照らされているのに、
不透明だが、いやに大きな影が目に入ってくる。

「ふぃ~っとなぁ」

玄関前で右肩をグルグルと回し、左手で扉を押し開ける。
室内に置かれた光蟲の薄い明かりが、夜目になっていた目に少しだけ辛く感じられた。



「おおっす~帰ってきました~」

開口一番の適当な挨拶。
すでに幾年か共に過ごした狩り仲間に、面倒な礼は必要ない。

次々に仲間内から、これもまた適当に挨拶を返される。
部屋の中央のテーブルに腰を降ろし、今日の戦果を報告する。

狩りに出たのは今日は俺一人だった。
最近の仲間達は少しだらけている。
やる気がないのではない、ある程度自分達のランクとでも言うのだろうか。
そういった自己認識が狩りへの欲求を失わせていた。

「今日は、まぁ、こんなんだな」

剥ぎ取り、受け取った報酬をテーブルの上に無造作にばら撒く。
生の肉や皮といった、独特な匂いが部屋にたち込める。
手馴れた感じで何人かがそれを手に取り、思い思いに声をあげる。
大してレアなものが出た訳ではないが、一日の戦果としては良いほうだろう。
何より、珍しく報酬に色がついた。
これは中々に美味い狩りだったと、詰まらないようだが自画自賛だ。

「あぁ、今回はな~……」

雑用をこなしてくれる給仕ネコが、投げつけるようにテーブルに酒を置く。
それを飲みながら、今日の狩りについて、そしてこれからについて。
短くも楽しみな時間が流れていった。





【古龍】



その姿を見たときの震えは忘れられない。
咆哮一つで体中から力が抜け、吐き出すブレスでよく逃げ帰ったものだ。

足元の蟻の群れから目線を逸らさず、かつてハンターであった男は話始める。
ポツポツと内から零れるように話す男。
名を聞けば恐らくは俺も知っている人だろう。
特徴的なマゲを結った白い髪。
これだけで答えられそうな、かつて高みにあったハンター。
目標という言葉すら、侮辱となり得る存在。
そんなハンターが今は蟻を見ている。
足元の、いや、足があればであろうか……

その話を聞いたのは、3日ほど前の事だ。
珍しくも力の入った二人の仲間と狩りに出かけ、そこで別のハンター達と出会った。
彼らは4人、それぞれに疲れた表情であった。
なにより目を引いたのは、自慢であったろう獲物も、強固であったろう鎧も。
そのほぼ全てが砕けていたことだ。

話を聞く前に彼らは言う。

――早く此処から立ち去れ

声は低く、だがはっきりと聞こえた。

――新種の古龍だ

短い言葉で語るのは、このハンター達のリーダーだろうか。
暗い目と、諦めた者だけがする濁った雰囲気が感じられる。

今、別の獲物の依頼を受け、この地に来たばかりだと言うのに帰ることなど出来ない。
こちらは本当に珍しく意気を上げ、久方ぶりの仲間との狩りだと云うのに。

彼らの仲間の一人が自嘲気味に口を捻じ曲げる。
今の見た目がボロでなければ、恐らくは綺麗な顔立ちなのだろう。
見事に鍛え上げられたはずのキリン装備も、鍛え、培った立ち振る舞いも失し、
喚き散らすように、俺達の無謀を嗤い蔑む。

奇妙な沈黙が二つのグループの間に経ち、そして短い挨拶ととも別れた。



その数十分後。
彼らの忠告は正しく。
俺達も逃げ帰ることになる。



男からの情報を得て、モンスターの観測と研究を行っているギルドへと報告する。
自分達が見た古龍の姿、得た情報、時期、場所、古龍の攻撃方法、試した撃退の仕方。
余すところ無く、情報を開示していく。

自分達だけが得をしても仕方が無い。
ギルドへ出した情報で、他の誰かが攻略法を確立させればいい。
それが、ハンター達の暗黙の了解であり。
それが、自分達の生活を安定させる手段でもある。

だからと言って、初回攻略の余剰報酬とそれに伴う名誉。
でか過ぎる恩恵を諦めてはいないし、諦めるぐらいならハンターを辞める。

力不足の現状と散々な目に合わされた恐怖を思い起こす。
家への足取りは重いが、これから先への渇望とハンターとしての欲が、今の自分達を支えていた。





【再戦】



狂ったように、いやまさに――

「イカレテやがらぁああ」

振り絞れるだけのあらん限りの声を出し。
自らを鼓舞するかの声に押されるようにハンマーを振り下ろす。

鈍い激突音と此方の腕どころか全身に痺れが入る。

「がぁぁ、このっ硬ぇ」

叩きつけたハンマーの勢いを利用し、右へすぐに転がる。
転がった俺の背後から、下がったヤツの頭目掛けて弾丸が飛ぶ。
龍種用に特別にあつらえた弾丸。

「どうだ!ちったぁ効いたか化けもんがぁ」

「もう一撃行ける、早くやってっ」

無駄な一言を叫ぶ俺に、愛の感じられない仲間からの声。
右脇に溜めたハンマーを力任せに左へ払う。

自身の一撃の内で、相当な自信を持って放ったソレすら。
硬い鱗に阻まれ、あっけなく弾かれる。
弾かれた衝撃で呻き声と共に数歩、後退る。


「いぃやぁあぁあああ」

龍種の咆哮のように一際高い声。
俺の一撃を弾いたとはいえ、僅かに怯んだその隙を突いて大剣が振り下ろされる。
肉を確かに絶つ音と、ヤツの悲鳴が煩いほどに響き渡る。

静かなはずの夜の森は、三匹の獣と一匹の獣が互いに噛み合っていた。



「くそがぁ、野郎逃げやがらねぇ」
「どうすんの、あっちに行かないとっ」
「わかってらぁ、声がたけぇんだよお前はっ」
「なっ後で覚えてろよ」
「覚えてるわけねぇだろう、がぁあ」

再び声を張り上げ、ヤツの顎を跳ね上げるようにハンマーを上に振り上げる。
いちいち体中に痺れが走る中、冷静なようで何時もより甲高い声に返事をする。

「入れたら避けるっ」

左後ろから聞こえる声と同時に、真後ろへ転がる。
狙い済ました弾丸は、見事にヤツの側頭部を穿つ。
長すぎるほどの首を振りまくり、辺りの木々を薙ぎ倒しながら暴れる。
その隙を逃す事無くヤツの右後方からは、大剣の一撃が一つ二つと入れられる。
しかし、未だに怯む気配さえ感じさせず。
このままでは此方の計画通りとは行かない。

「……ちぃぃ」
「このまま押す!?」
「無理だっ、持たねぇっ」
「そこ、邪魔、どいて」

前衛二人の短い応答に、孤軍奮闘とも言っていい後衛からの声。
出発前に決めたやり取りも、立てていた作戦も。
その全てを力ずくでひっくり返され様としている。

ヤツの行動は、先月ようやくある程度解明された。
ある程度の傷を負うと、森にある泉へと退避する。
その泉がヤツにとってどんな効果があるのかは知らないが。
そこでヤツは傷を癒そうと、体を休める。

それこそが、俺達の作戦の要。

そこに罠を張り。
泉を見通せる高台に隠れた仲間が仕留める。

だが、その全ては崩されかけている。
持たない。
そう、持ち堪えようがない。
前衛をやればわかる。
後衛であっても近くに居れば力の差はわかるだろう。

圧倒的なまでの生物としての差。



「古龍は伊達じゃねーなぁ、コイツはよぉっと」

吐き出された火球。
たやすく人など飲み込み塵と化すほどの大きさと熱量。
回避してなお肌を焦がし、全身を固めた防具を無意味なものにしてくれる。

「ちっちっ」

左左と二回転がり、絡みつくような火種を払う。
囮となりヤツの火球を誘発したはいいが、リスクがでか過ぎる。

「だぁー、次はお前がやれぇ」

火球を吐いた古龍の頭。
それは絶好の攻撃のチャンスでもある。
長い首のせいで機会を待たなければ打ち込めない個所も。
狙いをつけ放つ、その瞬間は下がる。

「やるわけないっでしょ!」

語尾に力を入れ、振り下ろされた大剣は、すぐさま右上へと跳ね上がる。
顎下から引き裂くように伸びた剣筋は、見事にヤツの頭を跳ね上げ切り裂いた。

「二人っ、離れ――」

て、の言葉を飲み込みながら、古龍の正面に立ったガンナーの銃が爆ぜる。
二人同時に左右に転がり、跳ね上がった頭、その下に見える首に二度三度と穴が開く。


(((どうだ!?)))

作戦が崩れたとしても、長い間、ハンターとして共に過ごした仲間。
即興で立てた囮作戦は、思うより上手く此方有利に進んでいた。

連携に問題などあろうはずがない。

信頼に応えられないはずもない。

後は、ヤツが逃げるのを待つのみ。





【狩】



昼間であっても木漏れ日すらない。
まさに暗闇といった丘。
上を岩山に囲まれ、眼下は僅かに月明かりを泉が反射している。

暗く湿った丘の上で、一人弓を携え機会を待っている。
恐ろしさも孤独感も、そう言ったモノはすでにない。
何度も何度も的を狙い定め。
息を殺し、気配を殺し。
自分の存在すら丘のひとつにして。

ヤツが来るのを待ち構えている。


時折、森から轟音が聞こえる。
その度に弓を構える。
音も無く、引き絞る音すら隠すように。

鏃に塗った毒。
これがヤツを仕留めうる最後の罠。

体力を消耗し、弱らせない限り効果は出ない。

外せば私は火に包まれ塵となるか、噛み砕かれて餌と成るのか。

考えるたびに、いや、考える程に呼吸音が耳障りだ。

――殺せ、殺せ、殺せ

自己暗示をかけ、狩人としての本能を研ぎ澄ませる。
自分を、ヤツを。
強く、強く念じ祈り。


一人、ただ一人で、ヤツを待つ。





【家】



「ねぇ…あいつ等、大丈夫かなぁ」

テーブルの上に並べられた果物の一つ摘みながら言う。
酸味のきつい葡萄の味が口内、そして喉から胃へと流れ込む。

「大丈夫じゃない?分んないけど」

朱い服装で纏めた、居残りの組の一人が応える。
手にした片手剣をこれでもかというぐらいに、何度も磨いている。

「でもさ、心配だよね」

葡萄の酸味に眉が寄ったのか、心配だから寄ったのか。
自分でも不確かな表情だと思いながら、返事をする。
テーブルに立てかけたランスを見る。
頼もしい自分の相棒を今は使えない事がもどかしい。

「あの…その…」

「うん、何?どした?」

「あっ、いっいえ……すいません」

徐々に小さくなる声。
何を謝っているのかっと苦笑いが出る。

「あぁ、いいよいいよ~大丈夫大丈夫…大丈夫だって」

手にした双剣を体の前に挟み込み、居た堪れない表情で話す仲間。
もし、4人以上で狩りに行く事が出来たならば、ここに居る全員で行った事だろう。
銀色に光り、竜の意匠を施した自慢のランスが、今は頼りなく見えるのが恨めしい。


「はい、出来ました~」

テーブルの周りが、一瞬の通夜を迎えていると。
給仕ネコと一緒にガンランス使いのついでに料理番長な仲間が来る。
両手には獲物ではく、暖かなスープと、大き目の肉がある。
強めにふられた香辛料の香りが、テーブルの上に漂ってくる。


「あー美味しそう」

ウチで飼っているプーギー種の豚と遊んでいた、最も年若いハンター仲間。
少し、鼻に掛かった声で、それでも懸命にこの場に答えようとしていた。
朱色の服の仲間は、少し困った表情を作りつつ笑みを見せ。
双剣を抱えたままの彼女もそれを脇に置き。

私もまた、ランスではなく出来たての料理へと目を向けた。


立ち昇る湯気の向こう。
きっと無事に帰ってくることを、誰もが願い求め、祈っている。
しかし、もう、声に出ることは無い。
食事をしながらの何時もの適当な会話。

それは何よりの信頼の証でもある。





【それから】



森中に響く断末魔の雄叫び。

空が明るくなる頃。

かつて打倒不可能と云われた古の龍。

その新種。

疲れと喜び。

なにより安堵。

手にした報酬と剥ぎ取った報酬。

それを求めてこそハンター。

夜の明けた家からは笑い声。


そして、それはこれからも続いて行くのだろう。






――― Hunters' somewhere stories Fin ―――


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