HOME>スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
HOME>未分類とか予告とか




ようやく。という言葉を言えた日。

壊れた椅子からパイプ椅子に変えてからずいぶん経っている。
ガムテープで縛り、椅子の足が取れないように、座って壊れないように。
そんな手間をかけて座っていたときから、会社から余った備品を譲ってもらい。
今、こうして腰を下ろしているのは、少しだけスポンジが見えている古いパイプ椅子。

狭い座る場所に、体を丸めるように立ち膝をしながら座っている。
時々バランスを崩しそうになって、ふらりと落ちてしまいそうになりながら。

そして、ようやくとまた呟いた。

忘れられないことというものは、何度も何度も勝手に思い出してしまう。
ふと目にした日差しでも、日々通う道でも、帰りの夕暮れでも、なにも見えない夜でも。
深いため息ばかりのこの時間、ふとした拍子に思い出したこと。
頻度は下がっても、思い返し続けた所為で古い写真のように色は濁っている。

今でも疼く胸の内に、情けなさと同時にそれでいいと思う。
吐き出す息の重さに打ち込む指が止まり、伝えたいなにかも薄れてしぼんでいく。

ようやくと言えたとしても、まだまだなにも変わらない。
ようやくと言えただけ、少しだけすっきりするだけ。
片膝立てた古いパイプ椅子が軋み、足を戻し、目を閉じて、腕を組む。

まだかぁと、また呟いた。




この記事のトラックバックURL

http://mknnny.blog10.fc2.com/tb.php/821-6b0d196d

コメント

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

 

Template Designed by めもらんだむ RSS
special thanks: Sky Ruins DW99 : aqua_3cpl Customized Version】


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。