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新雪の上をしばらく歩き、ふと振り返って足跡を見る。
真っ直ぐに進んだはずの足跡は、右へ左へ不規則に続いていた。

朝、額が冷えて目が覚めて、寝起きの身体だけが妙に温かい。
布団を降りて居間の暖房をつけ、やかんに火をかけ、洗面所へ。
湯気で鏡が曇る中、ぼやけた思考のまま顔を洗う。
一息吐いて、窓から外を見れば、割と結構、たくさん、大分。

雪が積もっていた。

溜息混じりに雪かき用の上着を着て、のそのそと駐車場へと足を伸ばす。
シャッターを開けてみれば、白、白、白。
うっすらとした風が吹く中、大き目の雪が上から降り注いでいた。

溜息一つ、スコップ一つ。
コンクリートを擦る音を響かせながら、今日も一日が始まった。



新年になり、例年より早く降った雪。
雪かきをこなし、さらに痛めた腰。
はやく夏にならないかなとぼやきつつ。


みなさん明けましておめでとう。






甘い匂いのする部屋で揺らめき灯る火を吹き消す

風の音をかき消すような笑い声は賑やかで

心まで冷えた体を温めなおしていく

甘い香りのする部屋で切り分けられたものを食べ

また来年もと祈りつつ

どうか冷めないようにと瞼を強く閉じなおした



月食の日



月が消えた日は肌寒さが増し、時期は随分早いがストーブをつけていた。
特に感慨もなく、ぼんやりと空を見つめて、月食かぁと呟くだけ。
また数年、数十年の珍しさも、その時の盛り上がりが足りなければ、ただのニュースと変わらなかった。
煙草の空き箱で埋め尽くされたキーボード。
それを一つ一つ捨てていけば、誇り塗れのそれが見つかる。
丁寧に丹念に磨き、安物の指輪が思い出分の輝きを足して光っている。
指に嵌めて、抜いて、嵌めて、やっぱり抜いて、また置いた。
部屋の電灯が一つ切れていて、妙な薄暗がりの中。
別の輪にはまろうと、そんなことを思いついた。


けど、それは架けることの出来ない輪で、またぼんやりと空を見て、またぼんやりと眠りについた。






何をしても何を見ても何をされても

めんどくせぇ

そう面倒だと喚いているとお前が

めんどくせぇ

なんて言われて誰も居なくなっている

あちらこちらで盛り上がって居る中で
それに馴染もうと必死こいてみても

大体は結局、いつものように、

めんどくせぇ






蝉の鳴き声がする。
けれどかつての大合唱ではなくなった。

使い古した折りたたみの携帯を開き、去年、一昨年はどうだったかなと保存したメールを読み返す。
見て、読み、なんでだろうなぁと上手く頭が回らなくなる。

蝉の鳴き声が近い。
どうやら部屋の脇に止まって泣いているようだ。

使い古した携帯を折りたたみ、去年、一昨年はどうっだったかなと頭の中で思い返す。
考え、思い、どうしてだろうなぁと上手く頭が回らなくなる。

冷めて旨みが減った珈琲を口にして、淹れなおすかと下へと降りる。
よく冷えた居間が心地よくて、蒸し風呂のような自室が恨めしい。

「うるせぇ」

聞こえ続ける声に文句を言いながら、また自室へと戻っていった。



 

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